koko1947の日記

日々老化を感じるようになり、健康をテーマに綴ってみたいと思います

捲土重来

損傷した脳細胞が再生する最先端医療!

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世の中は、昨日シンガポールで行われた米朝首脳会談のニュースでもちきりです。

 さて、2回目となる今回の記事は、1年前の4月20日(木)に放送されたNHKクローズアップ現代「脳がよみがえる!?再生医療大国・日本の逆襲」というタイトルの特集を取り上げてみたいと思います。

 驚きの内容でした!
私たちは今まで、脳細胞は死んでしまうと再生せず、生まれてから人の脳細胞は減っていくものと教わっていました。

ところが今は、脳細胞を再生し失われた機能をよみがえらせる「再生医療」の挑戦が始まっているそうです。

しかも、すでに実用化に向けて治験が行われている!
更に、日本の再生医療ベンチャー企業が、それを実現しようとしている!
とのことでした。

番組の内容を大まかに紹介します

番組では、世界中の患者から注目されている再生医療ベンチャーのサンバイオ(株)創業者社長、森敬太さんが紹介されています。
脳を再生させる薬の開発で最も実用化に近い企業の1つです。

16年前に、再生医療の本場アメリカで起業しました。

森さんたちはアメリカで、慢性期の脳梗塞患者18人を対象に薬の治験を行いました。
脳細胞の一部が死滅、運動や言語機能に障害のある人たちです。
細胞で出来た薬を脳の損傷部分に直接投与します。
薬を患部に注入すると、もともと脳内にあった幹細胞が薬の生み出す栄養分によって活性化。
その効果で新たな脳細胞を再生したり、細胞のネットワークを強化したりして、脳を回復させることをねらっています。
30代で脳梗塞を患い腕がまひしたこの女性。
薬を投与すると実際に変化が現れました。
手が上がるようになり、日常生活が大きく改善したのです。

「手術でこんなによくなりました。
うまく話せるようになったし、これまでで一番うれしかったです。」

多くの患者に、運動能力や言語機能の改善が見られました。

この様子は次の動画で紹介されています。

 

この成果の裏には、動画にも登場している日本人研究者による画期的な発見がありました。
かつて、一度死滅したら再生は不可能といわれた人の脳細胞。
ところが1998年、研究者の岡野栄之さんが、成人の脳の中に脳細胞を作りだす働きを持つ幹細胞を見つけたのです。
その発見は世界を驚かせ、幹細胞を使った治療の可能性を広げました。
岡野さんの研究は森さんのベンチャー企業に引き継がれ、10年以上の試行錯誤の末、たどりついたのがこの細胞薬でした。

近赤外光線免疫療法!

第五の癌治療法 近赤外光線免疫療法!(光免疫療法) 

 直接癌細胞をたたく従来の抗癌剤とは全く違う方向からのアプローチで生まれたこの癌治療薬は、活動を抑え込まれている自己免疫細胞を開放に導く免疫チェックポイント阻害薬のオプチーボとキイトルーダである。

数年前に知ったこの免疫チェックポイント阻害薬が、すでに実用化されたのを知り、医学の進歩に驚きと明るい未来を感じました。

 そして今年、(既に御存知の方もおられるかと思いますが)近赤外光線免疫療法という更に新たな癌治療法を知りました。2018年3月から日本でも治験が開始されたそうです。

 この治療法を開発したのは、アメリカ合衆国で活動する日本人医師で11年間の臨床経験があり、放射線診断、核医学消化器内視鏡の専門医でもある小林久隆先生です。近赤外光線免疫治療法光免疫療法)の研究開発により、3度のNIH Tech Transfer Awardを受賞。アメリカ国立がん研究所(NCI)では今世紀初の日本人テニュア主任研究員となる、とウィキペディアに記されています。

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近赤外光線免疫療法とは

 従来のがん治療は、手術、放射線抗癌剤による治療の3本柱であると言われていました。

しかし近年開発された、免疫チェックポイント阻害薬、さらに今回の光免疫療法【近赤外光線免疫治療法(NIR-PIT)、または略してPIT(ピット)】は、従来とは違う第4、第5の治療法と言う事になります。

ではこの近赤外光線免疫療法(PIT)は、従来の治療法とは何が違うのか?

小林久隆先生によると、一番大きな違いは簡単に説明すると、がん細胞を選んで壊し、それだけを体の中から取り除く治療で、使うものは体に無害な物だけ、と言う事だそうです。

 大まかな治療の流れは、まずガン細胞と結びつく抗体に、光(近赤外光線)と反応して細胞膜を破壊する化学物質をくっ付けて患者に打ちます。

1,2日で、光と反応する化学物質をくっ付けた抗体は血液中を流れてがん細胞にたどり着き、がん細胞だけに結びつきます、正常な細胞には結び付きません。

そこで光(近赤外光線)を照射すると、その化学物質と光が物理反応を起こし、ものの1分程でがん細胞だけが膨れて破裂する。そして、周囲の健康な細胞にはダメージを与えない。とゆうものだそうです。 

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 下の動画は、昨年(2017年)4月に開催された*新経済サミット(NEST)において、小林久隆先生がスペシャルセッションとして登壇した際、自身の開発した近赤外光線免疫療法(PIT)についてスピーチした様子です。

*【新経済サミットとは、楽天の三木谷浩二社長が代表理事を務める一般社団法人新経済連盟(主に楽天サイバーエージェントなどインターネットを利用したコンテンツ産業を行う企業群が参加する経済団体)が主催するグローバルカンファレンスです。】

 

 

第4回がん撲滅サミット

(2018.09.03) 第4回がん撲滅サミットHPにて光免疫療法小林久隆先生講演ほか昨年の動画配信決定!詳細は近日発表。

2018/09/15 12:19

 

【NCI長官賞受賞記念講演】「光免疫療法最前線」 小林久隆氏【がん撲滅サミット】 - YouTube


www.mugendai-web.jp

www.youtube.com

がん治療薬「オプジーボ」の開発の基となる、免疫チェックポイント分子「PD-1」を発見した京都大高等研究院特別教授の本庶佑先生が、今年のノーベル医学生理学賞を受賞!!おめでとうございます

www.msn.com

 

【NCI長官賞受賞記念講演】「光免疫療法最前線」 小林久隆氏【がん撲滅サミット】 - YouTube